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シグマ起業トーク vol.2 : 株式会社PLUS ONE様

行政書士法人シグマでトラック運送業(一般貨物自動車運送事業)許可のお手伝いをさせていただいたお客様をご紹介するシグマ起業トークの第2回は、神奈川県横浜市で一般貨物自動車運送事業の経営許可を取得された株式会社PLUS ONE様をご紹介します。

今回は、株式会社PLUS ONE代表取締役の相川様に、シグマ代表の阪本がお話を伺いました。

(取材、撮影:令和2年9月12日)

株式会社PLUS ONE様のご紹介

株式会社PLUS ONE様は、横浜市に本社を構え、物流事業を経営されています。

お客様に、さらに一つ上のサービスプラス1を形にしてご提供することで差別化を図り、また社員にもプラス1の教育を施すことにより、お客様に選ばれる企業を目指して日々運送をされています。

今回はそんな株式会社PLUS ONEの代表取締役の相川吉数様にお話を伺いました。

スピード感を表現したかった

シグマ阪本(以下「阪本」): 本日はよろしくお願いします。

PLUS ONE相川様(以下「相川様」): よろしくお願いします。

PLUS ONE様ロゴマーク

阪本: まず事業のお話を伺う前に、郵便受けにも描かれている御社の素敵なロゴマークについてお聞きしてもよろしいでしょうか。ロゴマークのデザインに関してはこだわりがあったのですか?

相川様: そうですね。

弊社のメインはECサイトを運営されている通販事業者さんの荷物を預かって発送するというところなのですが、発送業務は簡単そうに見えるのですが、実は奥が深い仕事なんですよ。

その中で弊社ではスピード感をもって密度の濃い仕事をやりたいということで、羽をモチーフにして欲しいという要望をデザイナーさんへ出して、デザインしてもらいました。

阪本: 「PLUS ONE」という社名は起業するときにもう決められていたのでしょうか?

相川様: いくつか候補はあったんですが、その中で弊社の場合は「業務に何か一つの価値観を付加します」という意味を込めて決めました。他にも同じ社名の会社さんが多くあったりはするのですが(笑)

阪本: 運送会社さんだと、「○○輸送」、「○○物流」あたりが定番だと思うのですが、そのような社名をつける予定はなかったのですか?

相川様: そこは考えてなかったですね。

前職でもそういう名称の企業さんとお仕事してましたけども、「○○物流」とかだとなんか堅い感じがするので。

お客様の後押しで予想外の急拡大

阪本: 御社は設立から5年で事業規模を急拡大されていますが、これは設立した当初の計画どおりですか?

相川様: 当初は5年でここまで拡大するとは思ってなかったですね。

最初の1年~2年は、僕が倉庫をすべてプロデュースしながら、コンサルかけながらやってるのがメインでしたし、軽貨物車も3台とか4台だったのが、3年目くらいまでに軽が7~8台まで増えていった。

軽の方もそんなに増やすつもりはなかったんですけど、倉庫側で発送代行してる側が勢いあるっていうEC業界の現状があって、そうするとどうしても荷物が増えてくる。お客様が増えてくる。

そのなかでそちらの方に注力して、その拡大がめまぐるしい5年間でしたね。

阪本: 当初の計画より、事業規模の拡大は早かったということですか?

相川様: はじめは5年で年商5億に持って行ければいいなと考えていました。増員とかは最初の計画ではここまで人を増やすつもりもなかったですし、僕と何人かの社員が食べていければいいかなって、そんな感じだったんです。

やっぱり自分の力だけでガンガン上がっていくのってなかなか難しいところがあるんですが、本当に人に恵まれたのもあって、お客様に後押しされて伸びてきてあっという間にこんな感じになってましたね。

阪本: EC業界の拡大とともに御社も拡大してきたということですね。

相川様: そうですね。

我々はEC業界に携わっていて、それに加えて大手運送会社さんのところにサポーターとして軽貨物車を入れたりしていたんですが、大手さんみんなそうだと思うんですが、ECが伸びて荷物の発送が増えれば、今度は人手の問題が出てくるんですよね。

そうなってうちが手助けしていけることって何だろうって考えたときに、まずは軽の増員だと。さらにその先を考えたときに、大手さんは大きい車動かしてるしチャーターもあるとなったら、一般貨物も取らないといけないだろうという方向性になってきた。

本当は4年目には一般貨物を取りたかったんですけど、どんどん荷物が増えて行って手が回らなかったのもあって、5年目になってしまいました。

阪本: 現在はどのくらいの規模で動いていらっしゃるのでしょうか?

相川様: 委託さんも含めると今の時点で50台です。

阪本: 50台……多いですよね。

相川様: たぶん今期中にまた相当増えると思います。9月の時点で9名増員してるんですよね。10月でも6名また増えます。

今目指してるのは100台まで持っていこうと。

その上で会社を分割することも考えたのですけど、今は事業部制にしようということで、将来的には軽貨物と一般貨物と倉庫の3つの事業部に分けようかなと考えております。

人材を大事にしたい

阪本: 人がどんどん増えているということですが、御社の人材採用は紹介が多いのでしょうか?

相川様: 求人サイトも利用したことがあるのですが、求人出してる間に紹介で採用できたということもあって、掲載する必要があるのかなと感じています。

コロナの影響もあって企業宛の荷物が減ってきた一方で個人向けの宅配は右肩上がりなので、企業配やっていた人がその流れで集まってきているなというのを感じています。

阪本: 企業配と宅配では仕事の内容が違うのではないかと思うのですが、ドライバーさんはすぐに業務に対応されていますか?

相川様: 弊社は宅配メインでやってきた会社なんで、古株のドライバーは宅配に関してはベテランです。彼らが、新しく入ってきたドライバーに業務をひとつずつ丁寧に教えてくれて上手くいっています。

阪本: 過去の蓄積があるからしっかりと教えられると。

相川様: 実はこの業界、人を入れたら放ったらかしっていうことがいっぱいあるんですよ。

そうすると自分で何をしなきゃいけないのか分からなくて、定着するまでの間に悩んでやめちゃう人もいっぱいる。

弊社はそういうことはしたくないので、人を大事にするってことを考えてます。

そうは言ってもやっぱり最初の1ヶ月目は一番きついと思います。それが3ヶ月過ぎると段々慣れてくる。そうするといつのまにか1年が経ち、ふと気付けば3年が経つという感じで長続きする人が多いです。

5年前に委託で入った人が、8月1日付けで正社員になりましたが、そういった正社員登用のコースも弊社では用意しています。

個人事業主だとどうしても福利厚生が自己責任になってしまうのですが、弊社の正社員の場合は週休2日で労働時間もちゃんと守ろうねって中でやってますし、収入も悪くないんじゃないかなと思いますよ。

「5勤したら2休しろ」と。ここはやっぱり譲れないとこですよね。シフト表も作っていますし。こういったことが出来るのは、大手運送会社さんに協力していただけているのも大きいです。

一般貨物の許可がどうしても必要だった

阪本: 一般貨物の許可を取得されてから、経営環境に変化はありましたか?

相川様: もちろんありました。

まずプラスは、一般貨物の免許がないときは仕事がきても断ることが多々あったのですが、断ることがなくなったことです。

1社さんに使っていただくと、「PLUS ONEはきちんとやってくれるよ」って紹介してくれてお客様が増えていく。お客様が増えると、「いまの人数じゃ足りないから一般貨物で正社員を増やそう」となって、さらにたくさん仕事ができて、お客様との信頼関係も厚くなっていくという流れができました。

大手運送会社さんのところへも、今までは軽貨物車しか入れなかったのが、「一般貨物とったならこの仕事もやってください」ということで仕事が増えました。

阪本: 逆に一般貨物の許可を取得されたことによるマイナス面はありましたか?

相川様: マイナス面は、帳票、点呼、社内研修の調整といった、今までやってなかったことをやらなければいけないという手間ですかね。

阪本: 一般貨物の許可を取得されてから同業他社さんや取引銀行さんからの評価は変わりましたか?

相川様: 変わりましたね。

以前にお付き合いのあった一般貨物を持ってる運送会社さんからも電話が来るようになってお付き合いの幅が広がりましたし、銀行さんからも「車両増やすときにお手伝いします」とお話をもらったりします。

我々の業界で事業を拡大して、自社で走って一気通貫型の仕事をしようと思うと一般貨物の許可はどうしても必要なんですよね。

絶対に試験に落ちられないプレッシャーがあった

阪本: 今回、一般貨物の許可を取得するにあたって大変だったことはありますか?

相川様: もうシグマさんにお願いして、僕はもう役員法令試験の勉強をするだけだったので、しんどかったことは正直あまりないんですよね。

試験勉強も最初すごく余裕があって、「過去問いただいたし3ヶ月あるから楽勝かな」って思ってたんですけど、そう思ってるとなかなかやらないんですよ。

自分の仕事が入っちゃうとそっち優先になったりで、せっかくいただいた過去問もそのまま塩漬けになっちゃうような感じだったんですけど、「そろそろやらないと本当に落ちますよ」って社の者が言ってくれて、最終的には営業所に3日間ずっと詰めて朝から晩までフルにやりましたよ。

それでも試験本番は、最初の5問くらいは「あれなんだろう?こんなの過去問に全然なかったぞ?」となったりしたんですけど、ちょっとよく考えるとなんとなくわかるんですよ。

そこからは冷静で、6問目ぐらいからもう言葉の引っ掛けだけを探しているような感じでスラスラ解けたので、見直す時間もありました。20~30分は余ったと思います。

阪本: 素晴らしいです。受験の際、条文集は使いましたか?

相川様: 使いましたよ。確認のときもちゃんと見ましたし。

阪本さんから最初に「どこに何があるかだけを覚えとけばいけます」って教えてもらってたので、ここでいただいた資料でずっと勉強してました。

阪本: プレッシャーはありましたか?

相川様: 「落ちたら許可取れるのが伸びちゃうな」とか「計画狂っちゃうな」っていうのはありましたね。試験受かればこのくらいで事業免許おりるだろうって頃の仕事が既に決まっていたので、絶対に落ちられないっていうプレッシャーはありました。

阪本: その結果、試験に一発で合格されて、審査も順調に進み、予定通り3月初旬に許可がおりて現在に至るということですね。

最後になりますが、最初のきっかけは税理士法人さんからのご紹介でお会いしたのですが、シグマに一般貨物の許可手続きを依頼して良かったなと感じていただけましたか?

相川様: 最高ですよ。

なので僕は先日、協力会社の社長から「一般貨物の許可を取りたいんだけど、良い行政書士いないか?」と連絡もらった時も、一発で阪本さんなら間違いないだろうということで紹介させていただきましたし。

阪本: ご紹介いただきましてありがとうございました。ご紹介いただいた事業者様の許可申請手続きも順調に進んでおります。

本日はお忙しい中ありがとうございました。また何か困ったことがあればお気軽にご相談ください。

相川様: ありがとうございました。近いうちにまた相談すると思いますのでよろしくお願いします。

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