運送業の営業所、車庫などの写真撮影のポイント
2019年11月1日に貨物自動車運送事業法改正によって運輸局での運送業(一般貨物自動車運送事業)に関する審査基準が一部変更されました。
変更の一つとして、営業所・休憩睡眠施設・自動車車庫の写真を撮影して提出することが求められるようになりました。
申請書を審査する運輸局側は事業者に写真を提出させることにより、それぞれの施設の「実在性」を確認していると考えられます。
審査のポイント
運輸局は、写真を通じて営業所・休憩睡眠施設・自動車車庫ごとに次のポイントを審査しています。
営業所
運送事業を遂行する上で必要な備品が備えられている。
休憩睡眠施設
乗務員が有効に利用することができるように設備が整えられている。
自動車車庫
車庫の用途に使用される区画とそれ以外の区画が明確に区画されている。
写真撮影のポイント
写真の撮影はデジタルカメラを使ったり、スマートフォンのカメラ機能を使って撮影しても良いのですが、やみくもにシャッターを押し続けても、運輸局側が知りたい情報が入っている写真を撮影できるわけではありません。
そこで、自社で写真撮影される際は、以下の点に注意されて撮影されると、運輸局側が知りたい情報が入った写真を撮影できるのではないでしょうか。
営業所
- 外観:建物全体と出入口付近の写真
- 室内:アルコール検知器、電話、机、コピー機、パソコンなど、業務上必要となる機材が確認できる写真
休憩睡眠施設
- 外観:建物全体と出入口付近の写真
- 室内:テーブルセット・ソファセット、布団またはベット、給湯スペースなどが確認できる写真
自動車車庫
- 出入口付近の写真
- 車庫として使用するスペース全体が確認できる写真
営業所・休憩睡眠施設の場合は、出入口付近に社名表示があった方が、運輸局の審査が円滑に進むかと思います。
出入口付近に社名表示がない場合は、郵便ポスト(社名が表示されているもの)を撮影してください。
自動車車庫の場合は、車庫として申請している部分にプレハブや資材などが置かれておらず、車庫として使用できる状態かを運輸局側が確認したいため、それに対応できる写真の提出が必要になります。
土地の一部を借り受けている場合や月極め駐車場の場合といった場合は、撮影時にコーンやトラロープで申請部分を区画したり、撮影後の写真に赤ペンなどで申請部分を記載区画したりすると、運輸局での審査がスムーズになるのでお勧めです。
その他のポイント
また、面積が大きい場合や、室内の場合でパーテーション・柱などで死角が出来てしまって写真一枚では収まらない場合は、写真が複数枚になっても問題ありません。
死角ができないように様々な角度から撮影した写真を撮影するのがポイントです。
提出する写真が大量になり撮影位置がわからない場合は、平面図に撮影位置を記載し番号をふり、その番号を写真の脇に書くと良いでしょう。
ごく稀にピントが合っていない写真を運輸局に提出される方がいるようですが、これは運輸局側の心証があまりよくないようです。
また、申請書の会社控えは保存資料となりますので、鮮明な写真を準備して提出した方が望ましいです。
鮮明な写真を撮影するために、営業所・休憩睡眠施設の外観や車庫を撮影する際は、暗い時間帯は避け、可能であれば晴天の日を選んだ方がよいでしょう。
なお、運輸局に提出する写真については、提出先の運輸局によって運用が異なることもあります。
このページでは東京運輸支局の担当官とやり取りをした内容をもとに解説していますが、写真を提出する際に提出先の運輸局からの指示がこのページで紹介した内容と異なる場合には、提出先の運輸局の指示にしたがってください。
写真撮影も含めて手続き全ての代行を行政書士に依頼したいという運送事業者様は、ぜひ行政書士法人シグマにご相談ください。
※写真撮影の方法についてのみのお問い合わせには、シグマではお答えできかねますのでご了承ください。
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