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運送業許可はスタートライン!申請後の手続きと注意点を専門家が徹底解説

今回は、運送業の許認可申請を専門とし、数多くの事業者のサポート実績を持つ行政書士の阪本浩毅さんにお話を伺います。運送業を始めるには許可を取得するだけでなく、その後にも多くの手続きが必要とのこと。許可取得後の流れや注意点について、詳しく解説していただきます。

許可申請はゴールではなく始まり

── 本日はよろしくお願いいたします。早速ですが、運送業の許可というと、「申請書類を提出して許可が下りればすぐに緑ナンバーが取得できて、運送事業を開始できる」、と考えている方も少なくないのではないでしょうか?

阪本: よろしくお願いします。そうですね、そのように誤解されている方は少なくありません。しかし、実際には運輸支局に申請書類を提出し、許可を得ただけでは運送業を開始することはできないんです。許可取得後にも、事業開始までにクリアすべき重要な手続きがいくつも残っています。

── そうなのですね!許可申請が通っても、まだ先があると。具体的には、申請書類を提出した後、どのようなステップがあるのでしょうか?

阪本: はい。まず、申請書類が受理されると、運輸局での審査が始まります。この審査期間中に、いくつかの重要な手続きが必要になります。

運輸支局への書類提出後、許可までの流れ

── 審査期間中には、どのような手続きが必要になるのですか?

阪本: まず大きな関門として「法令試験」の受験があります。申請が受理された後、運輸局から案内が届き、法人の場合は運送事業を担当する常勤役員の方、個人事業主の場合はご本人が受験する必要があります。

── 法令試験ですか!これは、やはり難しいものなのでしょうか?

阪本: 最近の合格率は50%前後と言われていますね。条文集を参照しながら解答する形式ですが、十分な対策なしに合格するのは難しい試験です。しかも、不合格の場合、再受験は一度しか認められません。もし2回連続で不合格となると、申請自体が却下処分になってしまうという厳しいルールがあります。

── それは大変ですね…しっかり準備しないと、振り出しに戻ってしまう可能性があるわけですね。他にはどのような注意点がありますか?

阪本: 審査期間中に、申請内容に変更が生じた場合の手続きも重要です。例えば、使用する予定だった車庫や車両を変更したり、確保していた運行管理者や整備管理者が退職してしまったり、といったケースです。

── 計画通りにいかないこともありますよね。変更があった場合はどうすれば?

阪本: まずは速やかに運輸局に連絡し、変更内容を伝えて指示を仰ぐ必要があります。特に車両の変更は、車種や価格が変わることで、車庫の面積要件や、事業計画に必要な自己資金額にも影響を及ぼす可能性があります。例えば、より大型のトラックに変更したら、車庫の広さや前面道路の幅が足りなくなる、といった事態も起こりえます。人員の変更も、代わりの資格者が見つからないと、許可の前提条件が崩れてしまいます。

── なるほど、些細な変更と思っていても、影響が大きい場合があるのですね。こまめな報告と相談が不可欠ということですね。

阪本: その通りです。審査の過程で、運輸局から書類の追加提出や修正を求められることもあります。これらに迅速に対応しないと、審査期間がどんどん延びてしまう原因になります。

── それから、資金に関する手続きもあると伺いました。

阪本: はい、審査が最終段階に進むと、2回目の「残高証明書」の提出が求められます。これは、申請時に確認した自己資金が、許可直前の時点でも確保されていることを証明するためです。運輸局から提出依頼があったら、指定された日以降の証明書を取得して提出します。

── 2回も確認するのですね。しっかり資金計画を維持することが大切ということですね。

阪本: はい、運送業の開始にはまとまった資金が必要ですから、その確認は厳格に行われます。例えば、許可が出る前に運転資金などで資金を使い込んでしまい、2回目の残高証明で基準額を下回ってしまった、というケースも稀にあります。

いよいよ運送業許可の取得

── これらの手続きを経て、ようやく許可が下りるわけですね。

阪本: はい。法令試験に合格し、必要な補正や残高証明書の提出などが完了し、最終審査で問題がなければ、晴れて運送業の許可がおります。運輸支局から許可処分になったこと、許可書の受取可能日通知されます。また、新規許可事業者が参加する講習会の日程も案内されます。

── 講習会では何かあるのですか?

阪本: 運送事業者として遵守すべき法令や、作成・保管が必要な帳票類、今後の運営に関する注意点などについて、担当官から説明があります。いわば、事業者としての自覚を促される場でもありますね。

── 許可書を手にして、いよいよ!…と思いきや、まだやるべきことがあるのですね?

阪本: そうなんです。まず、許可日から1ヶ月以内に「登録免許税」として12万円を納付し、その領収書を運輸局に提出する必要があります。これは許可処分に対する税金のようなものですね。

── 12万円、忘れないようにしないといけませんね。他には?

阪本: ここからは運行開始に向けての手続きがはじまります。はじめに「運行管理者」と「整備管理者」の選任届出を運輸支局に提出することが挙げられます。運行管理・整備管理者選任届出書に、運行管理者の資格者証のコピーや、整備管理者の資格を証明する書類(整備士手帳や研修修了証、実務経験証明書、選任同意書など)を添付して届け出ます。

── 事業運営の要となる方々の正式な届け出ですね。

阪本: その通りです。この届け出が遅れると、その後の手続き、例えば緑ナンバーの取得なども進められなくなってしまいます。

運輸開始に向けた具体的な準備

── 管理者の届け出が終わると、次はどのような段階に進むのでしょうか?

阪本: 次に、「運輸開始前確認報告」という書類を提出します。この報告書には、選任した運行管理者や整備管理者の氏名、雇用した運転者の氏名、社会保険の加入状況(加入義務のある従業員について)、使用する事業用車両の車台番号や最大積載量などを記載します。

── これは、申請時の計画が実行段階に移ったことを報告する、といったイメージでしょうか?

阪本: まさにその通りです。申請段階で「確保予定」としていた運転者を、この時点までに実際に雇用し、社会保険の加入手続きも済ませておく必要があります。車両も具体的に特定されていなければなりません。この報告が受理されると、いよいよ営業ナンバー、いわゆる「緑ナンバー」を取得するための「事業用自動車等連絡書(連絡書)」が取得できます。

── ついに緑ナンバーですね!車両への取り付けはどのように行うのですか?

阪本: 取得した連絡書と、車検証などの必要書類を運輸支局の登録部門に提出して、車両登録(ナンバー変更)の手続きを行います。通常、後部ナンバープレートには封印が必要なため、車両を運輸支局の検査場に持ち込む必要があります。ただ、出張封印に対応できる行政書士に依頼すれば、車両を持ち込まずに営業所の車庫でナンバー交換と封印をしてもらうことも可能です。

── それは便利ですね。ナンバーが変わったら、すぐにやるべきことはありますか?

阪本: 極めて重要です。緑ナンバーを取得したら、速やかに保険会社に連絡し、対人賠償が無制限、対物賠償が一事故につき200万円以上の任意保険(自動車保険)に加入する手続きを完了させなければなりません。これは法令で義務付けられています。

── 保険の手続き、これも絶対に忘れてはいけないポイントですね。

運行開始と最終手続き

── 緑ナンバーを取り付け、保険も加入しました。これでようやく荷物を運べますね!

阪本: はい、これでようやく事業用車両として運行を開始できます。そして、実際に運行を開始した日以降に、「運輸開始届出書」を運輸支局に提出します。この届出書には、緑ナンバーになった後の車検証のコピーや、加入した自動車保険の証券の写しなどを添付します。

── 運行開始後にも届け出が必要なのですね。これで全て完了でしょうか?

阪本: もう一つ、「運賃料金設定届出書」の提出があります。これは通常、運輸開始届出書と同時に提出します。荷主さんから収受する運賃や料金を定めた運賃料金表を添付するのですが、現在は運賃が自由化されているため、自社で設定した基本的な運賃表を届け出れば問題ありません。どのような料金体系でサービスを提供するのかを明確にするための手続きです。

── なるほど、許可申請から数えると、本当に多くのステップがあるのですね。驚きました。

阪本: ええ、ですから「申請書類を出せば終わり」という考えは非常に危険です。許可取得後も、計画的に手続きを進めないと、想定よりも大幅に営業開始が遅れてしまう可能性があります。

専門家からのアドバイス:スムーズな運輸開始のために

── 本当に多岐にわたる手続きが必要だとよく分かりました。最後に、これから運送業許可を目指す方や、手続きを進めている方に向けて、阪本さんからアドバイスをお願いできますでしょうか。

阪本: まず、運送業許可は取得がゴールではなく、あくまで「スタートライン」であるという認識を持つことが重要です。今回お話ししたように、許可後にも多くの手続きがあり、それぞれに時間と準備が必要です。全体の流れを事前にしっかりと把握し、早め早めに行動を起こすことが、スムーズな運輸開始の鍵となります。

── 事前の理解と計画性が大切ということですね。

阪本: はい。特に、人員の確保(運転者、管理者)、車両の準備、資金計画は、許可申請と並行して、あるいはそれ以前から具体的に進めておくべきです。また、意外と見落としがちなのが、許可取得後のコンプライアンス体制の構築です。

── コンプライアンス体制、ですか?

阪本: ええ。運輸開始届を提出してから1~3ヶ月以内を目安に、適正化実施機関による「巡回指導」が行われます。ここでは、帳票類の整備状況や、労働時間管理、点呼の実施状況などがチェックされます。ここで法令違反や不備が指摘されると、運輸局による監査に発展し、最悪の場合は車両停止などの行政処分を受ける可能性もあります。

── それは避けたい事態ですね…。

阪本: ですから、許可を取ることだけを目標にするのではなく、許可取得後、法令を遵守して事業を継続できる体制を、最初から整えておくことが肝心です。近年は、労働時間管理の厳格化や、物流関連二法の改正など、運送業界を取り巻く環境が大きく変化しています。こうした動向にもアンテナを張り、持続可能な事業運営を目指す視点も求められます。もし手続きや運営に関して不安があれば、我々のような専門家に早めに相談することも、結果的に時間やコストの節約に繋がる場合があります。

── 許可取得後の運営まで見据えた準備が不可欠なのですね。本日は、大変貴重なお話をありがとうございました。

阪本: こちらこそ、ありがとうございました。

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